過去ログ - 貴方の私と私の貴方
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2: ◆and2h/yWHc[saga]
2015/05/21(木) 19:03:03.60 ID:ffI214zUO
-提督の決断-

「大淀、敵の進行状況は」

「依然として進行中です」

深海棲艦との戦いが始まってはや5年が経った今日、遂に深海棲艦が陸へと攻めて来た。
いつか攻めてくるだろうとは思っていたが、それを迎え撃つには戦力も資材も足りなかった。

「第七艦隊、反応ロスト」

「他の艦隊は」

「撤退戦を強いられています。あと30分も続ければここまで辿り着くでしょう」

「ここを破られるわけにはいかない。俺達が守る存在のためにも」

「…わかっています」

「できるだけ時間を稼げ、他の鎮守府に応援は要請してある」

「了解しました」

「あと45分、横須賀の主力がやってくるまで耐えてくれよ」

「提督、姫級の反応を確認しました」

「数は」

「7です」

「多いな」

「ええ、どうしましょうか」

勝てるはずも無いような戦いに焦っているのがわかる、しかしここで焦っては全て無駄になる。沈んだ艦娘の犠牲も、それだけは避けたい。

『提督』

「どうした榛名」

『姫級は榛名達第三艦隊に任せてください』

「しかし数は多いぞ」

『関係ありません。やってみせます』

「しかし」

『提督、提督は一言言ってくださればいいんです。必ず帰ってこい、と。そうすれば榛名達は必ず提督の元に戻ります』

「…榛名、必ず帰ってこい。第三艦隊全員連れて」

『榛名、了解しました』

「…必ずだ」

『私が提督との約束を破ったことがありましたか?』

「そうだな…あぁ…」

『では、第三艦隊。参ります』

榛名も、俺も、第三艦隊も、わかっていただろう。姫級7体を相手に取るとどうなるか。
俺はあいつらに死にに行けと言ったようなものだ。全く、本当に救いようのないクズだ

「提督、第四艦隊、第五艦隊の反応もロスト。第六艦隊も孤立し、囲まれています」

「第二艦隊を第六艦隊の支援に回せ。第一艦隊を含め全艦隊後退だ」

「しかし、これ以上は」

「今下がらなければ残りの艦隊全て失いかねん」

「わかりました、ではそのように」

「あぁ、頼む」

敵の数は圧倒的。こちらの5倍程度はいるか。そんな相手に俺は戦い抜けるのか

「提督、第二艦隊より報告。第六艦隊の救援に失敗。第六艦隊の反応ロストです」

「第二艦隊と第一艦隊を合流させろ」

「了解」


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