過去ログ - 京介「別れよう」 あやせ「え……」
↓ 1- 覧 板 20
840:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 23:06:58.77 ID:mtsPCWwPo
あやせの情緒はその後数週間は不安定なままだったが、俺たち全員のフォローもあって大過なくやり過ごし、やがて徐々に落ち着いていった。
あやせ「ごめんね、迷惑かけてばかりで」
加奈子「だるいんだろ、気にすんなってー」
以前のような平静を取り戻したあやせだったが、その代わり頻繁に体調不良を訴えるようになった。頭痛と倦怠感が強いらしく、病院に行く事をすすめたが、彼女は「ただの風邪ですから」と言って行こうとしなかった。
あやせ「ごっ、ごめんなさいっ、寝坊しましたっ」
黒猫「良いのよ。食事の用意は私が済ませたから、貴方はゆっくりと寝ていなさい」
そして何より眠気が酷いようで、しばしば予定を寝過ごしたり隙があれば横になっているのを目撃する事が増えていった。
沙織「……あやせ殿、少し宜しいですかな」
あやせ「あ、はい。何でしょうか?」
その日、遅れてリビングにやって来たあやせに沙織が話し掛け、二人は少し離れた場所に移動した。会話の内容までは聞き取れないが、二人の様子がやけに神妙なのが気になった。
あやせ「京介さん、わたし病院に行ってきますね」
京介「ああ、それがいいな。車を準備するから待っててくれ」
沙織「いえ、今日は空いておりますので拙者が付き添います。京介氏は大学で予定があるのでしょう?」
京介「……沙織がそう言うのなら分かった。何かあったらすぐ連絡をくれよ」
後ろ髪を引かれながら俺は大学でゼミに参加し、早く帰宅したかったが企業の面接を入れていたためそれも出来ず。
連絡が無いから特に問題は無かったのだろう、と自分に言い聞かせて時間が過ぎ去るのを待つしかなかった。
1002Res/1042.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。