過去ログ - りせ「時を超える魔法」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/23(土) 08:10:24.70 ID:MfcNSvx0o
「それじゃあ会長、お先に失礼します」

「また明日、よろしくお願いしますわ」


きちんと挨拶のできる可愛い後輩たちに手を振り、扉が閉まってから私は手元の紙に目を戻した。


今日の生徒会の仕事は終わったが、私はもう少しだけここに残りたいので、みんなを先に帰す。今日は先生が顔を出してくれると言っていたので、その顔を見るまで帰るわけにはいかないのだ。


ここ二・三日とても忙しそうにしていて、落ち着いて会話もできていない状態だったから、会いたい……というのもあるが、今目を落としているこの紙についての相談とか、ちゃんとした理由も一応ある。



進路希望調査表。


別に進路が決まっていないわけではない。今までにも何度か配られていたものだし、その度に私は県下の進学校を上から書いていた。今回も同じように書くので、相談することは特に無いのだが……


私の抱える悩みは、進路先にあるのではなかった。



「…………」


私は今、中学三年生。


一体あと何年で、大人になれるのだろう?

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/23(土) 08:11:07.01 ID:MfcNSvx0o
誰にも明かしていないが、内心では不安と焦りが今もゆっくりと増している。


中学を卒業し、受験を乗り越え、卒業。高校生になる。高校の三年間を経て……恐らく大学に行くだろう。大学は何年かわからないが…… “独り立ち” できるようになるまでには、まだまだ何年もかかる。

以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/23(土) 08:11:36.13 ID:MfcNSvx0o
陽も半分以上落ち、生徒会室は急に暗くなる。薄ら寒い身体を椅子に落ち着け、小さく息をついた。


一体いつになったら来るのだろう……。

以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/23(土) 08:12:11.69 ID:MfcNSvx0o



先生の自転車の側で、壁を背に涼風を避けながら待っていた。

以下略



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