6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/23(土) 08:13:30.47 ID:MfcNSvx0o
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「なるほど……確かにここの所、忙しくて松本に会えなかったよなぁ」
……全部言ってしまった。秘密にしていようと思ってたのに。
家に着くなり私をソファーに座らせた先生は、密着するように隣に座り、私の顔を覗き込みながら「今日はどうしたんだ?」と迫ってきた。
ずるい……そんなに真剣に見つめられてしまっては、嘘で逃げることもできない。
「これから先も……変わらない保証なんてない、か。松本の言う通りだよ……まったくもってその通りだ」
私の頭を撫でながら、まるでわが子の言い分に成長を感じる親のようにしみじみと頷く。
そして一人の教師として、一人の年の離れた恋人として、子供の私を諭すように笑った。
「でも、ちょっと考えすぎな気もするな。考え込んで、心配して……松本は何でも自分の中で解決しようとするクセがある。それだと自分の視界を狭めてしまうぞ」
「確かに大きな問題ではあるかもしれないが……今は、些細な悩みだ。そうだろう?」
すべやかな手で私の手をとり、私だけに見せるいつもの笑顔を向けてくれた。
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