過去ログ - 彼の幸せとそのかたち
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28: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2015/05/23(土) 20:13:02.87 ID:WT24WuKIo

 夜の外気に触れて吐く息は、白くかすんでかき消えた。
 旅先の思わぬところで得た物語に僕は少しばかりの満足を得て、代わりに少しの悔いを残した。
 僕の母は昔ある都市の酒場の看板娘だったらしい。
 潰れてそこを離れたのだが心残りがあったそうだ。
 ある青年のことなのだけれど……まあ今更言っても仕方のない話。

 もう少し夜気に当たってから寝よう。
 そう決めて僕は踏み出した。



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