過去ログ - 鳥海「司令官さんが木曾さんを冷遇している?」
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17: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/05/25(月) 23:40:39.90 ID:UmNdKB6D0


木曾「そういうお前はどうなんだよ、鳥海。俺にそんなことを訊くってのはあれか、男として意識してるとかか?」

鳥海「え……あ……ええ!?」

木曾「なんだぁ、図星か? 顔が赤いぞ」

 ケラケラと木曾さんは笑う。
 私のほうはというと、本当に想定してなかった返しだったので言葉が咄嗟に出てこない。
 からかわれてるのは分かるのに……あ、からかわれてるんだから、それをそのまま言えばいいんだ。

鳥海「から――」

潮「私はお似合いだと思います!」

 って、なんで潮さんがここで出てくるの!?
 もしかして筒抜けだった!?
 なんであれ解決策が一瞬でへし折られた。

潮「提督はしっかりした人がお好みって噂ですし……鳥海さんならぴったりだと思います!」

響「潮、なかなか攻めるね」

暁「そういう話なら応援してあげようじゃない、レディーとして!」

鳥海「いや、あの、皆さん……」

響「それなら私も応援しようかな。面白くなりそうだ」

 どうしてこんなことに……計算外です。

鳥海「そ、そういうの分からないですし……!」

 私ったら何を言ってるんだろう……というか否定したほうがいいの?
 でも、それは司令官さんに対してあんまりな気もするし……。
 そんな空気を破ったのは陸上機からの一報だった。

『深海棲艦群、進路八時ノ方向ヘ増速。我、燃料不足ニツキ帰投ス。貴艦隊ノ健闘ヲ願ウ』

 敵艦隊はこちらを目指して進んできている。
 偶然なのか、電探の類でこちらの位置を捉えているのか。その事実に弛緩した空気が吹き飛ばされる。

木曾「なかなか粋な陸上機じゃないか。やっこさん、海上航行の訓練なんて大してやってないだろうに」

響「詳しいんだね、木曾さん」

 確かに響さんの言う通りだ。
 木曾さんって水上機を載せたがらないっていう話なのに、なんでそんなことまで知ってるんだろう……。

木曾「軍艦だった頃は陸上機のカタパルトを積む計画があったからなあ……余計なもんでしかなかったけど、そこで知ったことの全部が全部悪かったわけでもないのさ」

 島風さんの先の提案は却下したけど、敵が動き出したのなら事情が変わってくる。私たちの艦隊も少しずつ速度を上げていく。
 敵艦隊の方が増速してまで向かってきてるなら接触は予想より早くなる。
 自然と先頭を進んでいた島風さんが、程なくして声を上げる。

島風「敵艦見つけたよ! 四時の方向」

 最初に聞いてた通り、へ級軽巡2隻にロ級が四隻。
 ヘ級を先頭にして複縦陣で接近してきている。

島風「……何か言ってるみたい」

 聞き慣れない声がぼそっと聞こえたと思ったら、それはすぐに大音量でこちらの回線に割り込んできた。




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