過去ログ - 鳥海「司令官さんが木曾さんを冷遇している?」
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◆xedeaV4uNo
[saga]
2015/05/30(土) 08:33:37.30 ID:oqyyM+FJ0
一方、鎮守府でも帰投を承認するのと並行し、それに合わせた動きを始めていた。
提督「飛鷹の艦隊に連絡。引き続き哨戒に当たり、可能であれば鳥海の艦隊付近に潜水艦が潜んでないかも調べさせてくれ」
可能であれば――とは言うが、実際はまず拒否できない命令だ。
提督もその点を分かった上で言ってるわけだが、あくまで飛鷹たちの防空網に穴が開かない範囲でやってくれればいいとも考えている。
その辺りのさじ加減も飛鷹なら上手いことやるだろうと、やや楽観的に考えながら。
提督「高雄、修理の手配を頼む」
高雄「島風さんに修復材は用意しますか?」
修復材――現場の人間はバケツという言い方を好むそれを使えば艦娘や艤装の損傷をほぼ瞬間的に癒すことができる。
以前、提督が明石と夕張の二人に成分を解析させたところ、それがナノマシンによる作用だと教えられていた。
熱っぽく語った二人を余所に、提督からすれば理屈は分かるが理論の分からない話でしかなかった。
提督の感性では異質で異様な技術の産物でしかないからだ。
もっとも後遺症や依存症も確認できないと二人のお墨付きも得られたのと、用兵側の視点で見れば有用性は実証されているので使うのに躊躇いはなかった。
そんなに便利なら出撃する艦隊に常備できないかも提督は聞いたが、ナノマシンが不安定らしく専用の設備でないと運用できないとのことだった。
提督「バケツはいい。傷をすぐに治したからって心の整理がつくとは限りないだろう。ましてや初めての大破だ」
性能諸元(カタログスペック)や訓練の成績で言えば島風は駆逐艦の中でもダントツだった。
しかし実際に戦場に出してみれば、大破しての帰還となる。
原因はともかく珍しい話ではないな、と提督は内心で独りごちる。
提督「くくく……俺には本当に大変なのはこれからじゃないかと思えるよ。まったく胃に悪い話だ」
修理と休息が終われば、参加艦娘たちから報告を聞くのが提督の常だった。
課題の残る戦い方をしていれば、それだけ報告も一筋縄ではいかなくなってくる。
提督「……大きな戦いが始まる前でよかったよ。本当に」
思わず出てしまった呟きを聞かれなかったかと提督は辺りを窺ったが気づかれた様子はなかった。
ただ高雄とは再び目が合う。
まだ他に指示はありますか、と問うような顔に提督は答えた。
提督「間宮に夜食の用意を。飛鷹たちの分は作り置きしてもらうように。あと川内に夜間外出するつもりなら、戻る艦隊を敵と間違えないように伝えてくれ」
艦隊の帰投予定時刻は二二○○を過ぎていた。
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