過去ログ - 鳥海「司令官さんが木曾さんを冷遇している?」
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◆xedeaV4uNo
[saga]
2015/06/10(水) 10:14:10.65 ID:KXMMAyFK0
提督「木曾」
意を決して振り返ると彼女はもう背を向けていた。
その背中は自分の中にある印象よりも、ずっと華奢に映る。
木曾「言う通りに今日はもう寝るよ。あんたは自分で考えてるより、ずっといい指揮官だよ。だから今のことは忘れてくれ」
待ってくれ、という声が出てこなければ体も動かない。
手をつかんで振り向かせて、思いっきり抱きしめ唇を奪いたい。
そんな衝動があるのに、体がそれに反応してくれなかった。
離れていく木曾の背中を見送ることしかできなかった。
提督「忘れてくれだと……嘘をつくなよ」
こっちは散々嘘をついてる身だ。
つき慣れない嘘なんて簡単に見分けがつく。
木曾にそんな真似をさせたのはどこのバカ野郎だという話だ。
しかし、嘘をつかないということは正面から向き合うということでもある。心の準備が未だにできていない。
提督「――不安か?」
いつか問われ、今また心の内から甦ってきた声を呟いてみる。
状況は変わっても変わらない答えに情けなくなった。
しかし、俺自身がそれを許さない。
木曾がどう言おうと為すべきを為せないのが、いい指揮官とは思えないから。
自分の弱さが他人を傷つけたのに、どうして俺は今も弱いままなんだ?
変わることへの恐れ。これを人は罰などと呼ぶのではないだろうか?
いや、罰が外から与えられる概念だとすれば、内から沸いてくる感情で縛られるのは。
提督「罪か」
……だとしたらどうだと言うんだ。
先延ばしだろうとなんだろうと今は島風の解決が先だ。
やれると思ったのなら、それに向けて今は動くしかなかった。
詭弁と分かっていても、俺にはそれしかできない。
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