過去ログ - 周子「5月30日は」フレデリカ「シキちゃんのお誕生日♪」
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14: ◆Freege5emM[saga]
2015/05/24(日) 00:57:37.93 ID:Z5KO306+o

●13

「昨日“シキちゃんラボ”で、あたしが古い香水瓶を手に取った時、
 志希ちゃんは露骨に触れて欲しくなさそうにしてたやん。
 だから、あたしもフレちゃんも空気読んで敢えて掘り下げなかったんだけどさ」
「……ああ。あれ、ねぇ」

「フレちゃんはそれ見て、親御さんとうまく行ってないんじゃないかなーとか考えて、
 それで岩手までひとっ飛びしちゃったんだけど……あたしは、別のコト考えてて」
「……なんとなく想像できるけど、一応シューコちゃんの考え、聞こうか」

「志希ちゃんが……実は、研究職に未練持ってるんじゃないかなぁ、なんて思ったんよ。
 あたしが“難儀だった”頃は、京都って地名聞いただけでユウウツな気分になったし……」
「……そう。そうなんだ、シューコちゃんは……」



「あたしね、さっきまでシューコちゃんにイラッと来てたから……ホント、かーなーりイラっと来てたの」
「うん……自分でも、無いわーと思う。ちょっとおかしかったんよ、あたし」

「うんうん。だから、どうせ言うのは見当外れだろうし、思いっ切り馬鹿にし返してやろうかなぁ、
 って身構えてたけど、自重するコトにするよー」

「……ねぇ志希ちゃん、それってあたしのコトやっぱり馬鹿にしてない?」
「してないしてない。シューコちゃんの考えが思ったより深刻で、毒気を抜かれただけー♪」
「深刻って、そりゃ志希ちゃんからしたら他人事だろうけど……」



「あたしからしたら、確かに塩見家のシューコちゃんの親不孝っぷりは他人事だけどね。
 ただ、親不孝レベルだったらあたしのが遥かに高いのに、シューコちゃんがあたし以上に気に病んでるから、
 それがおかしくておかしくて! 知ってるでしょ、あたしの親不孝っぷり」
「あたし、その質問に頷いていいのかしらん」

「あたしんち、岩手の片田舎の小金持ちでさ。それが、アメリカまでの留学費用を用立てて。
 あたしが下手に名門のトコ入っちゃったから、まだまだお金が飛んで行く。
 さすがにあたしも、できるだけ自分で金策してたけどさ」
「あー……お金が絡むと、負担が数字でハッキリ分かっちゃうからね……」

「お金だけじゃないよー。あたし、親には渡米以来ろくすっぽ会ってないの。
 帰ってきてからも、親に合わせる顔が無いから、高校編入のときも長野の親戚に頼ってさ。
 一年も経たないうちに、今のプロデューサーに強引についてって上京だよ♪」
「志希ちゃん、それもう勘当されててもおかしくないよね」
「にゃはは、親不孝仲間だと思ってたシューコちゃんに言われちゃったよ」




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