過去ログ - 春紀「壁一枚隔てて」 -SS速報VIP

過去ログ - 春紀「壁一枚隔てて」

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13: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:13:17.57 ID:ExuOY9Cy0
偶然にもその服装は、露出の派手な黒組時に着ていたものと同じものだった。

伊介「このマンションだって妥協に妥協を重ねてあげた結果なのに。その上こうやってたまに足を運んで家賃だって半分出してあげてるんだから、伊介には感謝してもし足りないくらいよねえ？」

以下略

14: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:28:13.43 ID:ExuOY9Cy0
晴「伊介さん、お久しぶりです！」

そんな二人のやり取りなど物ともせず、久方振りの級友との再会に晴は相変わらずの屈託のない笑顔を浮かべて喜びを露わにする。

以下略

15: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:35:41.37 ID:ExuOY9Cy0
晴とて自分に対してされた過去の仕打ちを忘れた訳ではないだろう。

思い返さない様にして、見ない振りをして、愛想を振り撒いている訳でもない。

以下略

16: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:41:30.41 ID:ExuOY9Cy0
春紀「え？　ああ、悪い悪い。さ、好きなとこ座って」

気を取り直して早速今日集まった本題――と言っても大した目的では無いが――に入る為、春紀は予め買っておいたお茶請けを用意し、各々自由に席につく。

以下略

17: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:47:55.41 ID:ExuOY9Cy0
クッキーの形は星やハート、果てはチョコレートで顔を描かれた犬や猫に晴のストラップに付いていたキャタクターなど実に様々で、春紀は晴の器用さに素直に感心した。

が、そんなことなどお構いなしと言った具合に伸ばされる無遠慮な手が一つ。

以下略

18: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 22:56:58.99 ID:ExuOY9Cy0
全く伊介は、などと春紀は思ったが、黒組時代を考えればこれはこれで微笑ましいやり取りなのではないかと思える。

兎角の方も、これといって不快な反応は示していない。

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19: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 23:09:39.02 ID:ExuOY9Cy0
伊介「へえ、じゃあ毎日充実してるって訳？」

晴「はい！」

以下略

20: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/24(日) 23:57:20.94 ID:ExuOY9Cy0
その妙な雰囲気に、春紀と兎角は僅かに眉根を寄せた。

伊介「分かりにくい？　じゃあもっと分かり易く言ってあげる❤」

以下略

21: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/25(月) 21:06:35.69 ID:Otysy4n70
春紀「ちょっ、伊介様！　いきなり何言いだしてるんだよ！」

伊介「えー、何ー？　伊介はただ初心で面倒臭そうな二人の仲を心配してるだけだけどぉ？」

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22: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/25(月) 21:18:42.23 ID:Otysy4n70
幸いなのだが――流石にこの如何わしさが漂うあれな空気にこの場を染め上げるのはどうだろうか。

これ以上の伊介の自由奔放すぎる振る舞いを制止しようとする春紀だったが、それよりも先に伊介は動き出していた。

以下略

23: ◆RKXCdR/bNY[saga]
2015/05/25(月) 21:31:54.82 ID:Otysy4n70
まるで相手を惑わし、心を陥落させようとするかのような魔女の囁き。

例え同性だろうと関係ない。心を蕩かせる甘くて艶っぽい声にはそれだけの効力があった。

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