過去ログ - 【ニセコイ】万里花｢オヤスミ｣ -SS速報VIP

過去ログ - 【ニセコイ】万里花｢オヤスミ｣

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1:1
2015/05/24(日) 02:53:34.15 ID:Xs4FAY6TO
金曜日の夜が好きだ。
前は違った。学生の頃は、むしろ金曜日の夜こそ嫌いだった。それは休日の入口だったから。毎日が平日でも良かった。彼の顔を見ることができたから。休日でも、彼の元へ飛び出せる日は幸せだった。

当時から金曜日の夜には独特の何かがあった。

万里花｢お、おもい…｣

両手には買物袋。中身はぎゅうぎゅう。
これの半分は今日の晩御飯になる。今日は件の金曜日。今週もお疲れ様という気持ちを込めて、少しだけ豪華な晩御飯で彼をねぎらうのだ。

自宅が見えてくると、自然と、ほんの少し急ぎ足になる。彼と過ごす我が家は、小さい頃から夢に描いていた｢あの家｣ではなく、ちっぽけなアパートのちっぽけな一室である。しかし私は、この質素な愛の巣も悪くないと思う。まだ大人になったばかりだ。夢の始まりはこんなものでいい。
それに、一番大事なのは同居人だとも思う。好きな人とだったら、ダンボールでも構わないかも。
…大丈夫。言い過ぎなのは分かってる。あくまでものの例えである。

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2:1
2015/05/24(日) 02:56:30.69 ID:Xs4FAY6TO
万里花｢ただいま｣

返事はない。それは２人暮らしだから。もう一人の住人は、今ごろ最後の追い込みをかけていることだろう。公務員だって、金曜日は忙しい。世間で言われているほど楽な仕事じゃないと思う。

履くと疲れるヒールを脱ぎさり、着ると疲れるスーツを脱ぎさり… 私はエプロンというもう一つの戦闘服を装備する。戦闘曲はラジオから。今どきラジオなんて珍しいって言われるけど、見もしないテレビを流しているよりしっくりくる。独特の雰囲気がなんとなく好きなのだ。

以下略

3:1
2015/05/24(日) 02:57:26.36 ID:Xs4FAY6TO
携帯が震える。

私はまだパリッとしたエプロンの裾で手を拭きつつ、小走りで携帯の元へ向かう。彼はいつも、帰る前に電話をくれるのだ。

万里花｢もしもしっうん。うん。…分かりました、気を付けて帰ってきてくださいね！｣

以下略

4:1
2015/05/24(日) 02:59:11.22 ID:Xs4FAY6TO
外の階段に足音が響いている…気がする。聞こえるはずはないのだが、なんとなく彼が階段を上がっているのが分かる。謎の能力。

私はエプロンのまま、玄関へ向かう。彼にとっておきの言葉を浴びせかけてやるために。

ドアが開き、安心感のある低い声が聞こえた。

以下略

5:1
2015/05/24(日) 03:01:35.67 ID:Xs4FAY6TO
というわけで、地の文有りのマリーSSです。まったりホクホクしたい人向けです。

ちょっとずつ貼っていくので、お時間のあるときにでも、ちょっとずつ見てやって下さい。

6:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 05:03:27.22 ID:0hbDgw4lO
期待

7:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 09:30:13.79 ID:46tGix5/o
マリーかわいい

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