24:名無しNIPPER[saga]
2015/05/25(月) 19:28:03.33 ID:GtDeTynyo
ザアッァァアッァ...
貴子「―――――」
空気が……変わった。
いや、変わりながら近付いてくる。
??「………………」テク..テク..
その場に現れたのは、ローブのような物を身に纏う女性。
フードで顔の大部分が隠れているため表情が見えず、彼女が何者なのかは不明だ。
ただ、その人物が歩みを進めるたび、周囲の空気は貴子が慣れ親しんだものではなくなる。
重く、固く、熱く、痛く……。
触れるだけで全身に緊張を呼び起こすものへと変化していくようだ。
晴絵「あ……――――」ガタガタ...
晴絵(足が……動かない……)
その空気に、貴子以上に圧倒されたのは晴絵だ。
まさに蛇に睨まれた蛙。社長を前にした部長。ラーメン屋の行列に数時間並んだのに自分の番の直前でスープ切れ終了になった人……。
ただただ立ち尽くし、動くことができない。
??「………………」テク..テク..
彼女は何もしていない。
ただ歩いているだけ。そこに『近付いてきている』という側面が足されるだけで、圧倒的なまでの絶望が貴子たちを包む。
トシ「………………」
トシ(この雰囲気……今回の事件、裏で糸を引いていたのは彼女か……?)
貴子たちと同じように、立ち尽くす以外できないトシ。
悔しさからか、舌で口内の上の方をチロチロ撫でることで、少しは動けてるアピールをする。
女性G「お、お待ちください!」
??「………………」
女性G「私たちはまだ負けていません!これから『リリース』を使って戦うつもりです!」
貴子(リリースァ?)
晴絵(何、それ?)
トシ(舌が前歯に近付くほどくすぐったいんだよ)チロチロ
??「………………」フルフル
女性H「な……ど、どうしてですか!リリースを使えばきっと……」
晴絵(む……いや、待てよ。確か襲撃してきた相手は、みんな急に強くなったって…………それが、リリース?)
女性G「お願いします!リリースさえ……」
貴子「うるせェァァッ!!」
女性G「え…」
貴子《〔 愛 な き 時 代 ( ビ ン タ オ ア ビ ン タ )〕!!》
女性G・H「きゃああああ!!みんながビンタされるぅうう!!」
バタバタ..
??「!」
貴子「ごちゃごちゃとうるせェ!社会人の時間の大事さを知れァァッ!」
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