過去ログ - 照「続・百合妄想士たちの戦い」
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515:名無しNIPPER[saga]
2015/05/26(火) 05:31:06.47 ID:5Odf4h8ko

健夜「私の力は『記憶を操作する』。その操作とは『その記憶にたどり着く経路を塞いだり動かしたりする』というものと『記憶の空きスペースに新たな記憶として書き込む』というもの。記憶そのものを消すことはできない」

久「じゃあ……『忘れさせる=消す』じゃなくて『経路を塞いで思い出せなくしておく』ってこと……?」

健夜「そう。だけどそのやり方で『負ける恐怖心』とかその他諸々のマイナス感情を『安全で気持ちいい』という快楽記憶に繋げようとしたら、できなかった」

憧(!できなかった……?じゃあ、小鍛治プロの能力も無敵ではないということ……?)

貴子「なんでできなかったんだァァッ!……ですか?」

健夜「……私が和ちゃんの記憶を封じたからだよ」

穏乃「???」

健夜「私が和ちゃんに使ったのは、君たちに使ったような数秒単位で解ける軽い記憶操作とは違っててね。どうあがいても思い出せないほど、何重、何十重、何百重にもなる層で包んだ厳重すぎる封印なんだ」

健夜「本来なら封印した人間ならいつでも解けるようにするんだけど、和ちゃんの秘めた才能と能力がすごくて、そこまでコントロールできなくてね」

健夜「なんとか封印に成功したものの、その代償は私の全能力の8割を和ちゃんの封印維持のために使わざるを得ないほどだった。2割の力で8割の力を持つ存在の記憶を操作することはできない」

久「…………」

健夜「そして弱体化したせいで、私は自分の防衛本能という、生命に関わる領域の記憶を操作することができなくなった。だからわざと負けようとしても防衛本能に邪魔されてしまう……気付いたのはかなりあとだけどね」

洋榎「お、おいおい!ちゅうことは、うちらと戦った時のあんたは全盛期の2割程度の力やったっちゅうんか!?」

健夜「うん、そうなるね」

洋榎「…………なんやそれ……あれで2割やと……?」

健夜「まぁ、最初は弱くなった自分に戸惑ったけど、和ちゃんにかけた封印を解きたいと思った時、弱体化したことはむしろ好都合だった。何故なら最初に言った通り、封印を解く条件は『私が負けること』だったから」

照「!」

健夜「……正確に言うと『百合妄想による攻撃で私の意識を飛ばしてもらうこと』だけどね。私の封印は寝ても解けない。誰かの百合妄想で私が能力を一瞬でも使えない状態……電源が落ちるみたいなことかな?にならないといけない」

健夜「あ、もちろん私自身が死んじゃうか脳が機能を失っても解けるね。って、そんなの考えたくないけど……」

憧「……………」

憧(やはり小鍛治プロはわざと負けようとしていた……だから東西決戦のあと、わざわざあたしたちの前に姿を現し、〔リリース(Lilys×Release)〕を会得するヒントをわざわざ与えた)

憧(……小鍛治プロと戦ってる時にあたしらが思い付いた作戦も、戦闘中に植え付けられた記憶…………能力の隙に早く気付けたのも対処法を思い付いたのも、全ては小鍛治プロによるものだった……)

憧(そして……和にかけた封印が解けたということは、今の小鍛治プロは全盛期、つまりさっきまでの5倍ほどの力を取り戻したことになる……これは……もうどうしようもない……)

照「………………」

照(おかしい)

照(今の小鍛治プロの話……嘘をついてるようには見えない。だけど……)

照(それなら〔照魔鏡・極(しょうまきょう・きわみ)〕で見通せてたはず。でも実際は今話したようなことは全く出てこなかった)

照(どういうことなんだろう……)

健夜「……とまぁ、そういうわけだから……って、ずっと私が喋っちゃってたね。主役は和ちゃんなのに」

ゆみ(今の話を聞く限り、原村和は458プロに所属しているわけではなさそうだが……しかしどうなるか……)

和「……ぃ……ぁ……ぅ」

健夜「…………どう?記憶を封じられてる間の記憶がなくなったわけじゃないから、変な感じはあるだろうけど…」

和「………ぇ………ゃ……」


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