21: ◆00ZRE1DaEk
2015/06/02(火) 22:29:15.53 ID:6pc55wz40
「おはようございます」
開けた扉の先には神通がいた。
朝の挨拶にしては、いつもより深く頭を下げている。
「昨夜は、姉がご迷惑をおかけしました」
なるほど。謝罪も兼ねて……と言うよりも、謝罪が主な理由か。
「私は気にしていない。むしろ、君が近くにいなくて心配していたんだが」
「私は寝ていて、それを知ったのはつい先程で……」
目を伏せて、視線を私の足元に泳がせる神通。
不必要に自責の念が強いようだ。
「顔を上げろ。君が謝ることではない」
私は神通の頭を優しく撫でる。
彼女は大きく震えた。
「おっと、すまん」
私はすぐさま右手を退けた。
つい見た目の年齢的に、ここに着任している子は妹か娘のように扱っていたのだが、近頃それが行動にも表れているように思う。
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