過去ログ - なあ俺の作る話って、そんなにつまんねえのかよ
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◆i2.pJBgDO.
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2015/05/28(木) 00:39:12.93 ID:hyG6dcG2o
なんといやいいのかそれは、反応に困る話だった。
セキセイインコの生まれてから死ぬまで、と一言でいえばそんな感じだ。
グロい肉塊が卵からこんにちはしてしなびた肉塊として野にさよならするまでの一連を克明に執拗に描いた超傑作、とナビは言う。
以下略
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:39:48.28 ID:hyG6dcG2o
舌打ち一つ、俺は海底を歩き出す。
「どこ行くカス」
うっせマジもんの大傑作を今から作りに行くんだよ。
もちろんテメエにゃ頼らねえ。さっさと消えろヘボインコ。
以下略
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:40:24.13 ID:hyG6dcG2o
とはいえナビなしで作れるほど、俺単体に力はない。
とぼとぼ歩いていると目の前に、ごつごつとした岩場が広がった。
岩場にゃ魚がよく住み着く。魚は話のよい材料になる。
ただし俺一人では捕まらないのは言わずもがな。
以下略
16
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:41:09.53 ID:hyG6dcG2o
まあ知識としては知っている。あれは海賊船だ間違いなく。絵本かアニメで見たことはある。
ただし作話の海の中でとなると話は別だ。こんなものがいるなんて俺は聞いたことがない。
俺はウツボを放って海賊船に近づいた。そうっと刺激しないように。
以下略
17
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:41:36.19 ID:hyG6dcG2o
無事に着いた甲板の上、別に何があるわけでもない、枯れたジジイがいるだけだ。
今にも死にそうな声でそいつは言う。
「お前は何者だ……」
うんにゃ。ただの通りすがり。
以下略
18
:
◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:42:06.59 ID:hyG6dcG2o
俺は即座に素材を集めた。塩の結晶と流氷と、それから海底の真白い砂。
ナビがいなけりゃ話はつくれねえんだが、食いもんぐらいならわけはねえ。
そうしてできた笹団子をジジイはペロッと平らげた。
「助かったよありがとう」
以下略
19
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◆i2.pJBgDO.
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2015/05/28(木) 00:42:59.12 ID:hyG6dcG2o
俺は早速ふたを開けた。
途端周りの空気が猛烈に回転して、視界いっぱいが紫に染まった。
「言い忘れておったが話の素はその容れ物だ」
遠くから聞こえる声に俺は怒鳴り返した。は!? だったか、あ゛!? だったか。
以下略
20
:
◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:43:33.21 ID:hyG6dcG2o
目を覚ますと俺は死にそうだった。
というか半分くらいは死んでいた。
体の水分が必要量の下限を割ってんだから当たり前と言えば当たり前。
砂漠のど真ん中にて、俺はうららかな殺人日光に焦がされていた。
以下略
21
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:44:04.92 ID:hyG6dcG2o
どこだここ。俺は作話の海にいたはずなんだが。
波打つ砂と乾いた熱風、海でないのは間違いない。
裏ステージに叩き落とされたか。そんなもん聞いたことがねえ。
以下略
22
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:44:45.83 ID:hyG6dcG2o
そして死神がやってくる。
そいつは少女の形をしてる。
水瓶を抱えた白いワンピース。つばの広い帽子をかぶり、小麦色の顔には微笑みが。
俺はそれをぼーっと見上げた。もう一ミリたりとも動けなかった。
以下略
23
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◆i2.pJBgDO.
[saga]
2015/05/28(木) 00:45:24.52 ID:hyG6dcG2o
俺は呆けてそれを見つめた。
少女は笑みを深くした。どうやら抱えていた水瓶、そこから汲んでくれたらしい。
涙で視界がゆがみやがる。もう余計な水は身体になかったろうに。
以下略
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