過去ログ - ライダー「さてマッサージしましょうか、マスター?」
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名無しNIPPER
2015/06/02(火) 12:01:51.68 ID:BFAlesR5O
肩、背中、腰が終わるといまだに重い部品は頭だけだった。
彼女は手際よくお風呂用の椅子に私を座らせるとそのまま、頭の洗髪とマッサージを始めていた。
シャカシャカシャカシャカ…
私の髪を洗いつつ頭皮マッサージもしてくれている。
正直気持ちいい、気を抜いたら寝落ちするくらい、気持ちいい、気持ち良いのだが…
「ら、ライダーさん?さっ、さっき謝ったけど、まだ怒ってらっしゃる!?また謝った方が良い!?」
ライダー「…いえ、怒ってません」
いや、怒ってるじゃん!?
だって明らかに手つきがさっきまでと違うし、微妙に指が乱暴だし…気持ち良いし痛くは無いけどさ。
ライダー「……」
怖い、どうしたんだろう、さっき謝ったよな、私。
何が彼女を怒らせた?
シャカシャカシャカシャカ…
指が動きながらも海馬から前頭葉にかけて指が動く。
(おっほぁぉぉぉぉ!)
脳内で歓喜が溢れ出る、痛みとそれが取れていく快感、なにより他者に頭を触れてもらうことがこんなにも安堵と眠気を誘うとは知らなかったな
ライダー「…ところでマスター?」
「は、はい?」
ライダー「この髪を切った奴は誰です?殺しますから教えてください」
あ、あーそういうことか。
彼女から殺気が溢れ出てる。
そういえば今日は学校で髪切られたんだった。
しまった、ラクガキと傷跡は上手く消したのに、遠坂先輩かよ私は!
「いや、その、き、気分転換よ、気分転換!」
ライダー「…気分転換でこんなにメチャクチャな髪型にする女性は古今東西いません!!いいから教えてください、頭の皮剥がしてから石にして殺しますので…」
キュッ、と蛇口を回す音がしてシャワーを弱めにしてかけながら私の頭のシャンプーを優しめに落としていく、あくまで優しめに。
ライダーは入浴の際、鏡で自分が石化しないように魔眼を自己封印・暗黒神殿と言う結界宝具を部分的に弱めている。
だが、今のキレかけの彼女から溢れ出てる魔翌力がそれすら容易に破ろうとしているのが背中越しに理解できた。
「…別に良いわよ、魔術使えばこれくらい三日で元に戻せるわ」
というか、今すぐ戻せるが、さすがに学校で噂になるからな。
ライダー「そういうことではありません!!」
グルンと私の体の向きを自分に向けながらライダーは声を張り上げて言った。
ライダー「髪は女性の誇りです!それを切ることはつまり私のマスターを侮辱した事に他ならない!」
そのままライダーは私を叱りながらも、洗顔剤を私の顔に塗りながらグニグニと顔を揉みほぐす。
そのまま、彼女に頭髪と女性の関係性だかなんだか、聞かされたが
最終的に私の主を虐めた奴らが許せないと言われてなんとなく嬉しくなった。
が、さすがに一時間近く顔をグニグニされながら説教されるのも辛いので
「髪伸びたらライダーが好きに弄っていい」
と提案してやっとこさ解放された。
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