230:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/18(日) 21:50:31.00 ID:HU0Ugh4g0
(中略)
==== 夜 ミサトのマンション ミサトの部屋 ====
ミサト「……」
アスカの部屋の前に立つミサト
立ち入り禁止の貼り紙
ミサト「シンジ君も未だ戻らず……」
空っぽの部屋
ミサト「保護者失格ね、私」
==== ネルフ本部 エントランスゲート前 ====
通路の床に座り込んでS-DATプレーヤーで第九を聞いているシンジ
やってくるカヲル
カヲル「やあ。僕を待っててくれたのかい?」
シンジ「いや……別に……そんなつもりじゃ……」
カヲル「今日は?」
シンジ「あの……定時試験も終わったし、後はシャワーを浴びて帰るだけだけど……」
カヲル「……」
シンジ「でも、本当はあまり帰りたくないんだ。このごろ」
カヲル「帰る家、ホームがあるという事実は幸せにつながる。良いことだよ」
シンジ「そうかなあ……」
カヲル「僕は君ともっと話がしたいな。いっしょに行っていいかい?」
シンジ「え?」
(中略)
==== 大浴場 ====
(中略)
湯船につかっているシンジとカヲル
カシャン…
浴室の明かりが消える
シンジ「時間だ……」
カヲル「もう終わりなのかい?」
シンジ「うん、もう寝なきゃ」
カヲル「君と?」
シンジ「えっ!? ……あ、いや、カヲルくんには部屋が用意されていると思うよ。別の――」
カヲル「そう……」
浴槽から立ち上がるカヲル
カヲル「常に人間は心に痛みを感じている。心が痛がりだから、生きるのも辛いと感じる」
シンジ「……」
カヲル「ガラスのように繊細だね。特に君の心は」
シンジ「僕が?」
カヲル「そう。コウイに値するよ」
シンジ「……コウイ?」
カヲル「好きってことさ」
微笑むカヲル
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