187:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/15(土) 01:56:17.41 ID:BzheKJ4a0
瑞鳳「遠慮しないで食べて。ね?」
「……ありがとう。頂きます」
彼女の笑顔から逃げるように箸を取って、弁当に箸をつける。まずはこの美味そうな卵焼きからいくか。
卵焼きに箸をつけた瞬間、瑞鳳さんの雰囲気がすっと変わったような気がした。
ちらりと瑞鳳さんのほうを見てみると、さっきまでの笑顔が消え、真剣な表情で僕が箸をつけた卵焼きを見つめていた。
何故か摩耶ちゃんまでもがドヤ顔でこっちを見つめている。いやなんで摩耶ちゃんがドヤ顔なのん?
二人してなんすか、めっちゃ食いづらいんですけど……。
妙な空気に気まずさを覚えながら、箸でつかんだ卵焼きを口へ運んでいき、一口で口の中に放り込む。
「美味い」
思わず口に出していた。
表面は焼き目が着くほどしっかり焼いているというのに、中は半熟かと思うほどの柔らかさ。
それに加えて味も申し分ない。
一噛みでほんのりと甘みが口の中に広がり、その後しっかりとした旨みが染み出してくる。
やがてそれらが混ざり合い、また一味違った美味しさが口の中に広がる。
こんなに美味しい卵焼きがあるのかと、感動を覚えるほどだった。
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