228:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:44:37.30 ID://ZnO+3Y0
瑞鳳さんの提案は僕をはっとさせた。
皆で考える。そういう手もあったのかと。
それは至極当たり前のことで、最初に行き着いてもいい様な事だ。
でも僕はその提案が出すことが出来なかった。
つまり、そんなことが出来ない僕は寂しくて、協力してくれるという瑞鳳さんたちの温情を無下にできる薄情な人間なのだ。
やっぱり優しいなんて言葉は僕には似合わないな。
……まぁ思ったところで今更か。
瑞鳳「番頭さん?」
「え?」
思考の淵から立ち返ってみると瑞鳳さんと僕以外の人がシャッターの近くに立っていた。
思ったよりも長く考え込んでいたみたいだ。
瑞鳳「……どうしたの?」
「……なんでもない。ごめんね」
そう言って不安げに僕を見つめる瑞鳳さんに笑ってみせる。
瑞鳳さんの不安な表情は取れないままだけど、それを見ない振りをしてシャッターの方に歩き出す。
「食堂で話し合い、だよね」
瑞鳳「う、うん……」
後ろから瑞鳳さんがついてくる音を聞きながら歩を進める。
本当に、ごめん。
……さぁ、話し合いだな。何か案を出さないと。
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