過去ログ - [艦これ]番頭さん
1- 20
293:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/05(月) 00:12:54.36 ID:i3pND+iO0
提督「他にもあるか」

「いえ、以上です」


そうかと提督が言うと、ふ、と部屋を覆っていた張り詰めた空気が霧散した。

開け放たれていた障子の外から、小鳥の囀りが聞こえてくる。

ずっと聞こえていたのだろうけど、それに気づかないほど僕は緊張していたのか、それとも提督の発する空気が凄まじかったのか。


提督「それじゃあ飯だな。着替えるから少し待っていろ」


そう言って提督は和室を出て行った。


「……はぁ」


重い空気にようやく開放されたことに思わずため息が漏れる。

そこで正座で足が痺れていることに気づいた。こんなことにも気づかないくらいに緊張していたらしい。


「……やっぱこういうのは苦手だ」


足を崩して弱音を吐く。できればもう二度とやりたくない。

でもそのお陰で選べる選択肢が増えた。それも皆の安全を守った上で、弥生ちゃんを救うことが出来るかもしれないより良い選択肢を。

十分やった甲斐はあっただろう。

後はそれを選びとれればいい。……引っかかりは残るが。

今後の事に思いを馳せていると、部屋の外から提督の声が掛かった。着替えが終わったらしい。

その声に小さくため息をついて、僕は痺れた膝をゆっくりと立たせた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
616Res/599.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice