436:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:51:25.88 ID:ftiT5yXu0
「……鎮守府にいた時の思い出は、やはり大切なものでしたか」
彼女は僕の質問に酷く顔を歪めたが、ポツポツと理由を語ってくれた。
何気ない会話をしていたこと。
一緒に提督に悪戯をしたこと。
悪戯をいろんな人に一緒に怒られたこと。
共に何度も戦いをくぐりぬけ、助けあったこと。
戦いが終わった時の夢を語り合ったことなど。
どれも『学校』にいた時の記憶よりもハッキリしていて大切な事だったという。
やはり植えつけられた記憶よりも、実際に体験したもの方が強く残っているみたいだ。
それでも彼女にはそれを捨てて、僕たちの用意した嘘を呑みこんで貰わなければいけない。……惨いことだ。
やがて卯月ちゃんは、話しの中でペンダントの事について語ってくれた。
卯月「――それでね、卯月とやよちゃんはこーかんしたんだ」
「交換、ですか?」
うん、と卯月ちゃんは頷き胸に掛けていたペンダントを見せてくれた。
如月ちゃんをはじめとした駆逐隊の子たちはそれぞれイメージ通りの物を身に付けていたが、卯月ちゃんの身に付けていた物は四角い形をした何の装飾もされていないシンプルな銀色のものだった。
どこかイメージと外れているとは思っていたが、交換していたのなら納得がいった。
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