582:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 16:18:36.59 ID:WpbE5Tq40
卯月「ごめんね……ふみ、ちゃん……」
か細く卯月は謝罪の言葉を吐く。
謝って済む事ではないということは卯月自身も解っている。しかし、それでも口に出さずには居られなかった。
文月はそんな彼女に、涙で顔を濡らしながら小さく横に首を振る。
文月「ううん、いいの……うーちゃんが生きててくれただけで……」
ああ、と卯月は心で嘆息する。
こんなにも自分を想ってくれる人がいるのだと思うと同時に、こんなにも優しい仲間を自分は裏切ってしまったのだと思うと、呵責に心が握りつぶされる思いがした。
そしてその痛みはどうしてこんな自分が生き残ってしまったのだろうと彼女に思わせるには十分過ぎた。
卯月「……やよ、ちゃんは……?」
しかし、まだ彼女は自傷の思いに溺れてしまう訳にはいかなかった。
弥生の行方も安否も判明して居ないのだ。それを放り出して自らを優先するなど出来なかった。
616Res/599.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。