過去ログ - 【艦これ】 小さな箱のなかでHere's to you 【満潮と時雨】
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26:名無しNIPPER[saga]
2015/06/01(月) 21:33:35.48 ID:97J3carKo

満潮「それはそうとあんた、ちょっと静かにしてなさい。私はあんたの婉曲な会話に付き合いながら難解な問題を並行して考えられるほど器用じゃないの」

満潮「どうしてもお喋りしてたきゃ私じゃなくって『壁』にでも話しかけてなさい。一応返事は帰って来るはずよ。あんたの声が反響してね」

時雨「……僕が『彼女』のお喋りの相手を務めるなんて荷が勝ち過ぎるよ、満潮。だって僕は彼女が笑ってくれそうな冗談を一つだって思いつけないんだ」

満潮「なら黙ってれば? きっと私だってそのほうが早く考えがまとまりそうだし」

時雨「仕方ないね。それじゃあ――」

満潮「でもね。これはあくまで余談として聞いてほしいんだけど」

時雨「……?」

満潮「私は最初から挑戦もせず諦める子が嫌いよ。まるで諦めることが大人になるための通過儀礼であるかのように振る舞うような子は特にね」

時雨「……どのくらい嫌いなの?」

満潮「そうね。一つのテーブルで同じ食器を使って食事をするのを遠慮したくなる程度には、かしら?」ニヤッ

時雨「……今の僕の心の内は、針一本でル級を沈めてこいって任務を命じられた新米の駆逐艦級艦娘じゃなきゃ到底理解できないだろうな」

満潮「その任務、新米の代わりにあんたが立候補したら? 大丈夫よ、あんたならきっと無事任務を全うできるわ。もちろん指切りだってしてあげる」

時雨「やれやれ。任務に失敗して逃げ帰ってきたら今度はその千倍は難しい任務が僕を暖かく迎えてくれるってわけだ。やってられないなあ、まったく……」

時雨「せめて僕のために用意する針は縫い針の類じゃなくて蜂の針にしてくれないかな。もしそうならル級を蜂のように刺せるかもしれないからさ」

満潮「蝶のように舞いながらかしら?」クスクス

満潮「まさか。僕の回避運動はそんなに優雅なものじゃないよ。そういうのは舞風にでも頼んでみればいい。彼女なら実に見事に舞ってくれるさ」




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