過去ログ - 京太郎「私は、瑞原はやりです☆」
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274: ◆Lw8TjwCkqM[saga]
2015/06/04(木) 23:45:58.83 ID:Ph4bqjJfo

はやり「ねえ、どこ向いてるの?」

京太郎「い、いいい今さっきっ、寝違えてしまいまして…!」

はやり「はは、なにそれ」

ふふ、っと笑うようにして冗談めかしてそんなこと言う

なんだこの余裕は。これが大人の貫録なのか…?



はやり「そっち、行ってもいいかな?」

京太郎「どどどどっ、どうぞっ…!」

ヤバいヤバいヤバいヤバヤバいヤバい、マジでほんとに、近づいてきたぁぁぁ

肩と肩とがピタリとくっつく

俺のより、彼女の肩の位置の方がどうしても高くきてしまうので、嫌というほど自分が女であることを認識させられる

少しゴツゴツした感じも、一層そいつに拍車をかける

はやり「なに、緊張してるの」ボソ

京太郎「っ……///」

首すじがゾクリとし、鳥肌が立った。俺の声とは思えないほどの艶っぽさ。囁くような、そんな声

身体が火照るのが分かった

はやり「ふふっ…」

もう一回、唾を飲み込んでしまった


ああ…男の声のはずなのに、『はやりさんの声』でもあることが、奇妙なほど俺を惑わしてくる

姿を見ないということが、俺の求めるものとは別の効果を上げているようだった

思いなしか、いつもよりも声の調子が、どこか女性らしかった。本当に、これは俺の声なのか?

雪のせいか、湯船のせいか、湯けむりのせいか、かけ流しせいか

これは心の緊張なのか、あるいは身体が興奮しているだけなのか

それが分からないほど、おかしくなっている



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