過去ログ - 速水奏「インタビュー・フォー・ヴァンパイア」
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12:名無しNIPPER[saga]
2015/06/06(土) 10:44:16.44 ID:XNBCNfvPo
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 「いや、だから献血じゃないんだってば」

 「そう?」


周子がアルコール脱脂綿を放り捨てる。
首元を捲り下ろして、その眩しさを私へ見せ付けた。

 「じゃ、どうぞ」

 「ああ、首じゃなくていいのよ」

 「え、そうなん? 吸血鬼って言えば首筋をガブリとやるもんだと」

 「『狩り』の時はそれでいいんだけどね。別に貴女を殺すつもりも無いし」

周子の左手を取る。
見た目に違わぬ滑らかさは羨ましくなる程だった。
その細い細い小指を、そっと口元へ寄せる。

 「吸血にもね、作法があるの」


ぶつっ。


 「――つ、っ!」


周子が眉根を寄せる。
けれど、痛みは全く無い筈。
彼女の小指には、痛覚鈍化の魔法を掛けておいたから。


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