過去ログ - 速水奏「インタビュー・フォー・ヴァンパイア」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/06/06(土) 20:56:02.95 ID:XNBCNfvPo
「紛い物の魔法はもうおしまい。貴女の彼の、本当の魔法を信じてあげて」
貴女の担当さんは、貴女の事をよく見てる。妬けちゃうくらいに。
きっと周子ならトップアイドルにだって、シンデレラにだってなれる筈。
「……あ、あたしっ! あたしね」
周子が私の腕を掴む。
その手は力が篭められていて。
けれど吸血鬼を止めるには、悲しいぐらい非力だった。
「奏のこと、好きだよっ。大好きだよ!」
「私も貴女もきっと溺れているだけよ。吸血の快楽に」
「そんな事どうだっていいよ! もう血なんて吸ってくれなくていい! だからっ!」
彼女はとうとう泣き出してしまって。
「そばにいてよ、奏…………」
血よりも涙を流している方が、ずっと綺麗だと思った。
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