過去ログ - めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
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◆//lmDzMOyo
[saga]
2015/06/23(火) 01:36:39.55 ID:R4fzDHvSo
めぐり「じゃあ、そろそろ店員さん呼ぼっか」
めぐりさんが手を挙げながらすみませーんと声をあげると、それに気が付いた店員がこちらにやってきた。
その店員に向かってメニューに指を差しながら注文を告げるめぐりさんを眺めていると、ふと変な考えが頭に浮かんだ。
この人に好かれることが出来た男はとても幸せだろうな、と。
こんな美人で、優しくて、着立てよくて、ほんわかしていて、天然で、やることはきっちりやれて、ほんわかしている(二回目)こんな内外完璧な美少女、そうはおるまい。
そして、そんなめぐりさんがもし、もし誰かのことを好きになったとしたら、そいつは一体どんな野郎なのだろう。
──ほんの少しだけ、あり得ない妄想をする。
めぐり「では以上で。……比企谷くん、どしたの?」
八幡「いや、なんでもないっす」
今までの自分の経験を軽く振り返り、そして冷静さを取り戻す。
ふぅと軽く息を吐き、自分に落ち着けと言い聞かせる。そして顔を上げると、めぐりさんと目が合った。
なんとなくその目を逸らせないでいると、めぐりさんがにこっと笑いかけてきた。冷静さを取り戻したはずの自分の心臓が再び変なリズムを奏で始める。
自分の脳内に再び変な考えが浮かび上がるが、それをすぐに打ち消した。
目の前の人とは目を逸らさずに向き合えているのに。
どうして、自分の気持ちとは素直に向き合えないのかなんて。
そんな恥ずかしいことを考えているのを察せられたくなくて、思わずめぐりさんからも目を逸らしてしまった。
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