過去ログ - めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
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578: ◆//lmDzMOyo[saga]
2015/08/07(金) 23:23:48.52 ID:OFktixYeo
いろは『皆様は頼りになる先輩として、私たちに優しく、時に厳しく指導をして──』

かむこともつっかえることもなく堂々と言葉を続けている一色のその姿は、とても一年生とは思えないものであった。

見た感じ一度もカンペに目を落とすこともなく、顔を三年生の方へ向け続けている。ああも立派にやってもらえると、一緒に送辞をうんうん言いながら考えた俺としても(結局送辞まで手伝わされた)考えた甲斐があるというものだ。

俺は忘れないからな、今日のこのステージを!

まるで娘が立派に巣立っていってしまったような気分になりながら、俺は一ヶ月近く前のことを思い出す。

あのバレンタインデーの後、俺は一色に正式に告白された。

その時点でめぐりさんと付き合っていた俺は、当然ながらそれを真正面から断った。

俺がめぐりさんと付き合っていることを知っていたのにも関わらず一色が告白してきた理由は、自分の中のケジメをつけるためだったとは後から知ったことだ。

まぁその一色とも後に色々あったわけだが、結局こうやって送辞の中身を考えるのに付き合わされる程度には元の仲に戻ったと言えるだろう。

もちろん一色が内でどう思っているのかまでは分からない。とはいえ、本人に気にしないでくださいと言われている以上は俺も気にしないでいるべきだと考えている。

……ただまぁ俺に気にしないでという割に、由比ヶ浜と同様に自分の中ではそれなりに気にしているらしく、たまーに部室内で『あー、わたしも彼氏欲しいなーちらっちらっ』みたいな話を振ってくる。いやね、別に嫌味とかじゃないのは分かっているのだが、俺にどうしろというのだ。


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