過去ログ - めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
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58: ◆//lmDzMOyo[sage]
2015/06/08(月) 23:04:07.69 ID:CozIzlQ4o
変な黒歴史を作らなくて良かったと安堵していると、横からむーと唸る声が聞こえてきた。そちらを見てみれば、由比ヶ浜がぷっくらと膨れながら俺のことを睨みつけていた。何? フグ?

結衣「ヒ、ヒッキー、あたしもチョコ作って持ってくるからね!」

八幡「そうか……なら、リクエストしてもいいか?」

結衣「えっリクエスト!? ……えっあっうん、もちろんいいよ! なんでも言ってよ! えへへ……」

八幡「手作りじゃないチョコだと嬉しい」

結衣「手作り全否定!?」

いや、だってほらねぇ……?

去年のクッキー作り以来少しでも進歩しているのならいいかもしれない。しかしあれから九ヶ月近く、ついぞ由比ヶ浜が料理をしたとかそういう話を一度も聞いたことがない。俺だって好き好んで不味いものを食べたくはないのだ。

その由比ヶ浜はうえーんと雪ノ下に泣き付いていた。

結衣「あっそだ、もちろんゆきのんにも手作りチョコ持ってくるからね!」

雪乃「ありがとう、由比ヶ浜さん……私も手作りじゃないと嬉しいわ」

結衣「二人揃って辛辣!?」

あの雪ノ下が珍しく由比ヶ浜から目を逸らしながらそう答えていた。まぁ酷かったもんな、前に持ってきたクッキーの出来。

結衣「ヒッキーの馬鹿! 頑張ってるのが伝わったら男心揺れるって言ったのヒッキーじゃん!! ……あっ」

八幡「よく覚えてんなそんなの……」

怒りのせいか顔を真っ赤に染め上げた由比ヶ浜をよそに、去年のクッキー作りの際に言い放った自分の言葉を思い出した。いやぁ、懐かしいなぁ。まさかそれから今の今まで由比ヶ浜との縁が続くことになるとは、当時の俺には想像も付かなかった。


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