過去ログ - めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
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613: ◆//lmDzMOyo[saga]
2015/08/08(土) 00:04:10.93 ID:wlvUAMnco
外の気温はあまり低くなかった。三月に入って一週間ちょっとが経ったが、最近は寒さがあまり厳しくなくなってきており、コートがなくても外に出ることが出来るようになりつつある。段々と春が近付いてきている証拠なのだろう。

グラウンドの方からは騒がしい声がきゃいきゃいと聞こえてくる。卒業する三年生たちのものだろう。少し目線をやれば騒いでいる者や泣いている者など様々な人が入り乱れている。

それから空中廊下の真ん中に立っている彼女に目線を戻すと、その名を呼んだ。

八幡「めぐりさん」

同時に、彼女もこちらの方を振り向いた。おさげ髪が揺れて、前髪がピンで留められたおでこがきらりと光る。その綺麗な瞳が俺のことを捉えると、その顔にほんわかとした明るい笑顔を浮かべた。そのにこにこ笑顔が目に入った瞬間に俺の心が浄化されたような気分になる。この感覚……これが……これが、めぐりっしゅというものか。

めぐり「ハチくん」

めぐりさんにいつもの愛称を呼ばれると、自分の顔が緩んでしまったことを自覚する。

八幡「遅れてすんません」

俺はそのまま、めぐりさんの側にまで歩み寄った。

そして近くの手すりに寄り掛かりながら、めぐりさんの顔を見る。


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