10: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/06/07(日) 23:30:33.01 ID:iBL1VWWio
「ねぇプロデューサー、何とか言ってくださいよ」
横で肩を震わせる気配が伝わってくる。
考えるより先に、思いが口からこぼれていた。
「雪歩は、強いな」
こちらに視線が向けられた気がする。
「俺にはさ、雪歩が私なんかって言うとき、『今の私なんか』って聞こえるんだよ。悔しい思いをしても、絶望はしてないように感じるんだよ」
俺はかつて絶望して殻に閉じこもった。
悔しいとか、そういう感情はどこかに置き忘れて。
「力が足りないことを歯痒く感じてはいても、諦めてはいないように聞こえるんだ」
俺は、そんな強さを持つことはできなかった。
安易な道へ逃げ込んだ挙句、今の自分がいる。
40Res/26.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。