過去ログ - 志希「今日はシューコちゃんのニオイで過ごす」周子「えっ」
1- 20
3: ◆Freege5emM[saga]
2015/06/07(日) 23:51:06.24 ID:6IkAj5xbo

●02

「そういえば志希ちゃん、あたしとの仕事の前に何か予定あるん?
 だいぶお早いお着きのようで……まだ時間あったよね」
「昨日の夜からねー、シューコちゃんとおシゴト! って思ってて、楽しみで目が冴えちゃったんだよー。
 遠足前の小学生ってこーゆー気分だったのかな? だからーほらー、ハスハスー!」

志希ちゃんの屈託ない笑顔に、あたしは一瞬虚を衝かれる。

仕事が楽しみで目が冴える、か。
そういえば、志希ちゃんがこの事務所に入ったときの話を聞いたことあるけど、
スカウトされる前に自分からプロデューサーへ声をかけたって話だった。

家を勘当されて成り行きでアイドルになったあたしからすると、ちょっと眩しいかな。



……まぁ、それはそれとして。

「調子の良いこと言って。あたしたちのユニットのメンバー、フレちゃんもいるでしょうが」

あたしたちが組むユニットは、あたし・志希ちゃん・フレちゃんの三人。
テンプテーション・アイズとレイジー・レイジーの組み合わせになるけど……。
正直他の二人のおかげで、どんな方向性になるかあたしには想像もつかない。

誰が考えついたか知らないけど、なかなか勇気があるわなー。



「でもでもー、こーやって二人だけでばったり会ったってコトは、ナニか意味があると思うよ」
「へー、志希ちゃん科学者の割にロマンチストなこと言うね」
「科学者だから、だよ。何事も偶然では済まされないのが科学なんだ♪」

あたしが夢中になっちゃってるアイドル活動も、
最初は大した意味もないと思ってたプロデューサーさんとの出会いに始まった。

そう思うと、この早朝の奇遇な顔合わせも、なんだか無碍にできない気がしてくる。



「まぁ、いいよ。そんなに嗅ぎたいなら、シューコちゃんのニオイ、嗅いでもいいよ」
「やった♪」



「その代わり、これからあたし以外の子にハスハスしちゃダメだよ?」
「がーん……シューコちゃんそれはムリ、ムリだよぉ……」
「諦めるの早いわ! ま、知ってたけどー」

……奇遇っていっても、志希ちゃんがアイドルたちのニオイを嗅ぐのは平常運転だからねぇ。
これで志希ちゃんが頷いたら、これはいつもと違うぞ、って気がしたんだけどな。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
14Res/15.44 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice