過去ログ - 総合P「元気の塊」
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251: ◆7SHIicilOU[saga]
2015/12/10(木) 22:05:27.43 ID:81Wbng/Ho

 とりあえず向こうに光があるという事はわかった。
それが民家なのか、単に今から俺がやろうとしている焚き火などなのかはわからないが
とにかく、人工的な物であることは確かだ。それさえわかればなにも今すぐに行く必要はない。
そもそも結構な距離があるのだ。たどり着くまで俺が持つかもわからない。
今はなによりもこの体温低下をなんとかしなくてはいけない。

「……そうと決まればさっさと行動しないとな」

 歯がカチカチと音を立てる。本気で急がないと洒落にならない。
それに、愛がまだ森に居るかもしれない。
この寒さの中、森に一人で居るのだとしたら俺と同じか、それ以上に危険だ。
あんな鳥が居る世界だ、他にどんな生き物がいるかわかったもんじゃない。
いくら愛が声のスキルホルダーであるとはいえ一人では寝てる所を襲われる危険もある。

 震える身体に鞭打って森へ走る。

「いっつぅ!?」

 直後足の裏に痛みを感じ、流れるように転ぶ。肘を、額を打つ。

「ってて……そうか、寝た時の姿って事は靴も履いてないのか」

 ただの少し尖った石。けれど靴下だと痛いのなんの。
クソ、改めて森を選択してよかった。今の身体で且つ靴もなしとなれば
そんなに長時間歩ける筈がない。

「クソっ、もう少し慎重に歩かないとダメか」

 冷えて固まった身体は衝撃を受けやすくなると言うが、
まさにそれで少々転んだだけなのに肘も額もまぁ痛い。

「……幸先悪いなぁ」

 ため息をついて再び歩き出した。


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