255: ◆7SHIicilOU[saga]
2015/12/11(金) 02:09:52.32 ID:wkmp2T9co
「それにしても……、随分火力があがったな。まるでキャンプファイヤーだ……」
思い出すのは中学の林間学校。
夜にクラスメート達と輪になって火を囲んだ。
当時忙しかった舞は参加できず、あとから思い出話をしたら
めちゃくちゃ拗ねられたのを今でもはっきり思い出せる。
「懐かしいな……えっと、どんなのだっけ」
記憶を手繰りながら、小さく口ずさむ。
定番のあの歌を。
燃えろよ 燃えろよ
炎よ燃えろ 火の粉を巻き上げ 天まで焦がせ
「……2番覚えてねー! ……はぁ」
今のこの現実と昔の思い出。ダブルパンチでメランコリックにブルーな気分だ。
……どことなく泣きたい。
「……俺の力が不可欠、ねぇ。これからどうしろってんだ」
ごろんとひんやりとした地面に仰向けに寝転がる。
右も左もわからない、なにをどうすればいいのか
なにをすべきなのかも何一つ。
見上げるのは都会では見ることのできない満天の星空。
けれどそこに見知った星座が一つもなくて、やっぱりここは俺の知らない世界なんだと、
また、一人へこんだ。
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