過去ログ - ニセコイSS「アマザケ」
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15:名無しNIPPER
2015/06/11(木) 00:21:10.80 ID:kmZ4QHJb0
「だからな、羽……」
楽ちゃんの声が一段と低くなって、その目がギラリと光って見えた。

「俺のことを……お兄ちゃん、って呼ぶんだ」

「お、おにい……って、ら、楽ちゃん、な、何を言っれるの……」
「ホラ、力を抜いて……目を閉じて、もたれかかっていいから。俺のこと、年上のお兄ちゃんだと思って……」
そう言いながら、楽ちゃんは私の頭を優しくなでなでしてくれる。
もう片方の手は、腰から背中をまるでくすぐるようにさわさわと。

「お……あっ、ら、楽ちゃん……」
「お兄ちゃん、だろ?」

ぎゅっと頭を抱え込まれて、頭をなでなでされて、耳元で甘く囁かれて、それから、身体中を優しく愛撫されて……。
こんなの、我慢、できるわけ……。

「お、おにい……あっ、ら、らくちゃあん……」

甘えたような声を出してしまった私の唇が、むにっと柔らかいもので塞がれる。
そしてそのまま唇を割って、何かが私の口の中を這い回る。
頭をなでなでされながら、唇と、胸と、背中と、それに……楽ちゃんが触れるところ全てが気持ちいい。
何もかもをはぎ取られて、丸裸にされていく気分。

「可愛いな、羽……」
ああ、そんなことを言われたら。とっくの昔に酔いは覚めていた。
それなのに、この不思議な雰囲気から抜け出すことができない。
このままじゃ、ずっとずっと、大事に大事に抱きしめて守ってきた、
楽ちゃんの姉としての私の立場が、気持ちが……!

「お……おにい……ちゃん……んうううっ!」
心の真ん中の一番大事なところが剥き出しになって……恥ずかしくて、でも、心地よくて。

お兄ちゃんの暖かい胸に抱きとめられて、頭を優しく撫でられながら、
とっても懐かしい気持ちと一緒に私は意識を失った。


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