過去ログ - ニセコイSS「アマザケ」
1- 20
21:名無しNIPPER
2015/06/11(木) 00:32:22.91 ID:kmZ4QHJb0
「えへへ、楽様ー。私も遊びに来てしまいました」
身を起こしたところにあらためて万里花が抱きついてくる。

「お、おう……」
昨日の出来事の中では万里花との出来事が一番大人しいものだったはずなのに、一番照れ臭い。
あの時、謎の薬の効果がほとんど切れかけていたからなのか、それとも……。

普段と違う雰囲気を察したのか、千棘が髪を逆立てながら近付いてくる。

「あーら、朝から元気そうね、万里花。昨日は寝込んでたって聞いたけど?」
「おかげさまで、すーっかり良くなりました。この分だと、私の病弱設定も無くなってしまいそうですわ」

「でも残念だったね、万里花ちゃん。一緒に初詣に行きたかったんだけど……」
「ホントホント、楽しかったわよ、初詣。ホラ、あの甘酒も美味しかったし!」

「あ、甘酒……!?」
千棘の言葉に小野寺が反応して一瞬凍りつく。言った当の千棘も何かが引っかかるのか妙な顔をしている。

「なんですか、二人して。でも、そんなの全然羨ましくありませんわ。だって、私も昨日、たーっぷり甘酒を飲みましたから」
「え、そうなの? あ、あれかな、身体が温まって風邪にも良いからお家の人が作ってくれたとか」

無邪気な小野寺の問いかけに、万里花は怪しげな微笑みを浮かべると、俺の方に向き直る。

ちょっとだけドヤ顔で。
でも頬を染めながら上目遣いで。

恥ずかしいのなら、言わなければいいのに。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
25Res/27.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice