過去ログ - 【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話9
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541: ◆f1paZe0QfUJl[saga sage]
2015/07/10(金) 15:20:22.39 ID:GuAENoTSo

(漣たち、製菓中・・・)


その時、大和が言った。
提督は、もっと砂糖を使ってみてはどうだろうと。
漣たちは戸惑った。
確かに、砂糖を増やせば甘味は強く良くなる。
だが、砂糖が増えると焼き上げが困難になる。
これ以上はダメです。できません。
神通が悔しげに叫んだ。
「ここでやらなくては間宮さんのお菓子に勝てないんです。作るんです、提督の心に響く最高のお菓子を」。
大和の熱い想いに、艦娘たちは心を打たれた。
「やってやろうじゃない」。
蒼龍が不敵に笑う。女としてのプライドが騒いだ。
「レシピを見直しまショウ」。
金剛の決断により、夜を徹してのレシピ作りが始まった。

砂糖を増やし、バターを増量し、かつ最適のオーブン温度を算出する。
試行錯誤の繰り返しだった。
漣たちの技術力では不可能と思われた。
恥を忍んで鳳翔にも相談した。
こっそり、倉庫裏に伊良湖を呼び出してコツも聞いた。
しかし、出てくる答えは一つ、「不可能」。
しかし、漣たちは諦めなかった。
「できる、いや、できると信じなければ何も成せない」
あらゆるレシピを漁り、グーグル先生に相談する日々。
1日が過ぎ、1週間が過ぎた。
「やっぱり、自分たちには間宮さんを超えることはできないんだ」
不可能の三文字が漣たちの脳裏に浮かんだ。

そこへ比叡が現れた。
「考え方を変えればいいんじゃないですか?」
「焦がしちゃいけないと思うから失敗するんです。榛名みたいに常識にとらわれず、考え方の根本を変えちゃうんです」

暗闇に光がさした気がした。
漣たちは、またレシピを作り直した。
カラメリゼだ。
最初から砂糖を使うのではなく、オーブンで焼いた後にもう一度、焼く。


オーブンから取り出した菓子に砂糖をまぶす。
自信があった。
「Burning Love!!」
金剛がバーナーで炙り始める。
砂糖の焦げる音。調理場に広がるほろ苦く、甘い香り。
不可能が可能になった瞬間だった――――




提督「おお……表面のカラメリゼされた砂糖のパリパリした食感……ほろ苦い甘味が、濃厚なカスタードクリームとフルーツの瑞々しさと調和して……」

提督「うむ、これはいい、素晴らしいよ」(キラキラキラキラ

球磨「フッフッフ、この程度、球磨の手にかかれば余裕のよっちゃんクマー」

木曾「う、うめえ……うますぎるよ、球磨姉!!」

多摩「美味」

提督「す、すまないが球磨君、お代わりを……」(ワクワク

木曾「あっ、俺も!」

多摩「多摩もお代わりを所望するニャ」

球磨「たくさんあるから遠慮せず食べるクマー、クマクマ♪」



漣「」(吐血

神通「」(ハイライトOFF

金剛「」(ORZ

大和「(球磨さん……恐ろしい人!)」(ベルバラ顔

蒼龍「あちゃぁ……」


鳳翔「(作るのに時間をかけすぎましたねー)」(苦笑

《作ったお菓子は、ちゃんと提督の次の日のオヤツとして提供された》


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