104:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 09:27:37.16 ID:978zBMZDO
落胆は無かった。心はいつも通り、波一つ無い水面に戻る。
いや、しいて言えば、不思議な事に安堵していた。あのまま彼女に接触していたら、何かが変わっていただろうと思う。きっと、後戻り出来ないくらいに。
(馬鹿な)
変化を望んでいたのではないのか? いざとなったらこれか?
情けない。何かしなくてはいけないのに。立ち止まってなどいられないのに。
「…………」
ショーウィンドウに映る自分の姿が酷く滑稽に思えた。
「……ライ?」
後ろから知った声が掛けられた。
「……スザク」
先ほど座っていたベンチの近くに、枢木スザクが立っていた。アッシュフォード学園の物とは違う、オリーブ色の制服を着ている。
「どうした」
「それはこっちの台詞だよ。急に走り出して。何かあった?」
「いや、何でもないんだ。……君こそ、その服装は何だ」
「服? ……ああ、これは」
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