107:名無しNIPPER[saga]
2015/06/19(金) 12:06:34.81 ID:978zBMZDO
「美味いな」
「良かった」
スザクは嬉しそうに微笑み、自らもクレープをパクついた。頬にクリームがついているが、気付いていないようだった。
もう一口、クレープをかじる。相変わらず美味かった。
彼も、あのクレープ屋の店主も自分に出来る事を精一杯やっているのだ。だから蔑まれようとも、胸を張って生きていける。そういう生き様を、少し羨ましいと思った。
「凄いな、スザクは」
「え、急にどうしたの」
「僕なんかよりずっと大変なのに、こうしてしっかりやっているだろう。真似出来ないと思った」
「ライ……」
少しの沈黙が訪れる。ライはクレープを食べながら、モニターに流れるニュース番組を見ていた。
「それは違うよ」
「…………」
「僕も最初からこう出来ていたわけじゃない。ミレイさんやルルーシュ、生徒会の皆……大勢の人達が手を貸してくれたんだ。今だって、それは変わらない」
「そうだな」
それはライも同じだ。スザクを含めて、大勢の人達に支えられている。きっと、幸せ者なのだろう。
「だから、今度は僕が皆を助けたい。皆が、僕にそうしてくれたようにね」
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