233:名無しNIPPER[saga]
2015/06/30(火) 00:53:20.97 ID:oqH+Nm+DO
『お、ブリタニア軍が撤退し始めたね。これはもしかして──』
ロイドの言葉が途中で切れる。扉が開き、慌ただしく迫る足音。セシルが戻ってきたらしい。
『出撃許可、出ました!』
『──だってさ』
「分かってます」
『出撃シークエンス開始します。デヴァイサーZ─01エントリーを確認。個体識別情報承認。マン・マシン・インターフェイスの確立を確認』
セシルが手早くシークエンスを進めていく。同時にスザクもキーボードを叩いていた。
『ユグドラシル共鳴確認。拒絶反応微弱。デヴァイサーストレス許容値。ダイアグノーシス終了。ステータス・オールグリーン』
モニタを切り替え。トレーラーのブリフィーング・ルームから、スザクのいる格納庫へ。ハッチが解放。真っ暗だった闇の中に、赤い炎の灯りが差し込んできた。
ふと、六時間前に歩いた学園の廊下を思い出した。夕焼けの光と違って、爆炎などでは心は晴れなかったが。
『スラッシュハーケン、イグナイダー起動。ランドスピナー、アイドリング良好。システム・オールグリーン。外部火器インターフェイス、オンライン』
スザクは暗い室内──コックピット内で今一度、精神を統一した。目を閉じ、息を吸う。それに応えるかのように、格納庫内で白い巨人が覚醒した。
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