291:名無しNIPPER[saga]
2015/07/05(日) 23:39:50.15 ID:Rn1iS1tDO
夕方。
ライは生徒会室で一人、外を眺めていた。ルルーシュとリヴァルはサボり……おそらく賭けチェスだろう、シャーリーは水泳部、ニーナは科学室、カレンは病欠。
スザクは先ほどまでいたが、軍からの呼び出しがあって行ってしまった。それから全員分の仕事をやり終え、することもないので窓を眺めている。
「…………」
生徒会室の窓からは校内を広く見渡せた。
夕焼けに照らされる中庭には、カップルと思わしき男女が仲良く語らっている。グラウンドの方からは運動部の掛け声が聞こえてくる。笑い声。若者達が生み出す活気が、風に乗ってきた。
この学園の生徒は皆、楽しそうだと思う。それぞれやりたい事があって、好きな人がいて、好きな場所にいる。そしてそれを、この自由な学園が包み込んでくれるのだ。
優しい場所。なんだか眩しくて、ライは目を細めた。
「…………」
「ごめんねー。遅くなっちゃって……ライ?」
扉が開き、ミレイ会長が現れる。
「……どうしました」
「なんか黄昏てたから。仕事はもう……終わってるわね」
片付けた書類の山を見て、ミレイは眉を寄せた。喜んでくれると思っていたが、どうやら違うらしい。
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