304:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:22:40.56 ID:pJv3maSDO
再び中庭にやってくる。
先ほど通った場所と違い、楽しそうな話し声が飛び交っていた。いくつかの資材も運び込まれている。
「学園祭が近いからねー。今の学園はちょっといつもと違うかな」
「学園祭……」
そういえば、生徒会にイベントの企画書が来ていた。早いクラスなら、準備を始める頃か。
「そう。ここから先、学校行事が立て込んでくるからね。生徒会も大忙しよ」
「でしょうね」
その言葉を裏付けるかのように、生徒会で扱う書類も増えてきていた。準備が本格的に始まれば、今よりもさらに忙しくなるのだろう。学園全体が多忙を極めるはずだ。
ライの中には、そんな他人事のような考えしかなかった。
「……頼りにしてるんだからね」
ミレイの呟きが、風に流れていった。
思考を見透かされたのかと思い、彼女の背中を注意深く観察するが、なにも分からない。
「…………」
応とも否とも言えない。こちらに向けた言葉だったのかさえ、分からなかった。
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