311:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:32:42.26 ID:pJv3maSDO
早朝。
起床後、ライはいつも通りクラブハウスを出て、ミレイから案内してもらった道順を辿っていた。生徒会の仕事は昨日のうちに終わらせてしまったので、他にやることも無い。
外周をぐるりと周り、校門付近を通る。そこで、あるものを見つける。
「……あれは」
道路を挟んで向かい側、アッシュフォード学園の対面には、それなりに大きい大学がある。その大学の前に、軍用の大型トレーラーが停車していた。
確か、スザクの上司が利用している物のはずだった。
「…………」
紛れもなく、ブリタニア軍の物だ。車種や識別番号、製造年月日、作ったであろう工場の位置。全て頭の引き出しから取り出すことが出来る。
奇妙な感覚だった。
普通の人間なら知らないような事を知っているのだ。しかも軍用車両の情報など、マニアック過ぎるもの。埋め込まれたかのような違和感のある知識。
ライがブリタニア軍を苦手としているのは、こういった事が理由だった。
離れよう。そう思って背を向ける。ここにいても、良いことはない。
「あ、ちょっと。きみきみ」
少し遅かったらしい。振り向くと、白衣を着た長身の男性が立っていた。
「……なにか」
「んー。ちょっと話を聞きたくってね」
男性は子供のように無邪気な笑顔を浮かべている。何が楽しいのだろうか。
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