481:名無しNIPPER[saga]
2015/08/23(日) 20:04:18.21 ID:3Q5voUDDO
だが、身元が分からない。そして関係者が一切現れないというのは、いくらなんでもありえない。
極めつけは"ギアス"という得体の知れない力だ。未だ目覚めてはいないが、確かにこの身に宿っている。あのC.C.という少女に出会った時から──いや、保護された時からこうなる事は予想出来ていた筈だった。
この学園で平穏無事に暮らすなど、始めからありえない事だったのに、ずっと目を逸らしていた。
息を吐いた。意味もなく壁に背中を預け、窓の外を見る。日が沈み、色を失っていく空と、あてもなく流れる雲は自身の未来を暗示しているようで、ライはどうしようもなく暗い気分に陥った。
どうすればいいのだろう?
決まっている。このままで良い訳が無い。ミレイ・アッシュフォードに全てを打ち明けるのだ。ゲットーに行った事、戦闘に巻き込まれた事、ナイトメアに乗ってブリタニア軍を倒してしまった事。
全てを話さなければ、保護してくれた彼女への裏切りとなる。それだけは出来ない。それだけは許されない。
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