50:名無しNIPPER[saga]
2015/06/17(水) 01:25:20.05 ID:jrxZ+tTDO
ごく普通の呼びかけだった。ライは何も言わずに席を立ち、生徒会室から出て行った。残された男子三人の内の一人、リヴァルは酷く恐ろしいといった様子で呟いた。
「……ブチ切れてたな」
「ん、そうか?」
「え、そう?」
他の二人は気づかなかったようだ。恐らくは、のこのこついて行ったライも同じだろう。
(ヤバいな……)
リヴァルが世話係の件で必死になったのは理由があった。自分の不用意な一言で世話係の話が立ち消えとなったら、ミレイから何と言われるか分からない。とても不純な理由で、リヴァルはライの無事を祈った。
その日のカレンは珍しく、とても上機嫌だった。登校するまでに幾らかの問題はあったものの、それを片付けた後はすぐに学園へ向かった。
"仲間達"は嫌っていた学園に行きたがるカレンの姿を驚いたように見ていたが、気にするに値しない。午後の授業が始まる直前に登校。
今日から仮入学する事となったライは女子生徒に群がられていた。普通にしていれば美少年なので当然だろう。そんな事を考えながら放課後の廊下を歩く。
昨日約束した手前、世話係の仕事はきっちりこなすつもりだった。"本業"との両立は簡単ではないが、なんとかして見せると意気込んでいた。
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