621: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/26(土) 22:22:14.01 ID:rpLvuEADO
「そう……。普通なら乗りたくは無いわよね」
忘れて、とカレンは続けた。
そこでライは思い当たる。あのテロで自分と一緒にいたのはカレンだけだ。何らかの変化が起きていた場合、気づけたのも彼女だけだろう。
「<無頼>に乗っていた時、僕はどんな感じだった」
「どんな感じって……」
「様子がおかしくなかったか。いつもと違う言動をしていたとか、癖みたいなものでも良い。何かなかったか」
カレンは人差し指を顎先にあて、考える仕草をする。
「そう、ね。普段とあまり変わらなかったと思う。変わらなすぎて、逆におかしかったくらい」
「……そうか」
「普通ならもっと取り乱すはずでしょ? とても素人には見えなかったわ。それに……」
突然言われて戸惑っているのだろう。カレンはあの時の状況を記憶の奥から引き出しているようだった。やや上を向いていた視線のまま、はっとした表情になり、それから顔を赤くする。
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