649: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/01(木) 23:34:01.49 ID:5rFYbDODO
放課後、ライは夕焼けに照らされた学園を背に、向かいにある大学へ向かっていた。そこの一角に<特派>の研究室があるらしく、今日はそこで検査の結果を教えてもらうことになっている。
大学の入り口に見知った人物が立っていた。カーキ色の軍服に身を包んだ妙齢の女性。行き交う学生達に挨拶をしている姿は教師のようだ。
「セシル中尉」
声をかけ、近づいていく。
「あら、ライ君。待ち合わせの時間より早かったのね」
「はい。どちらかと言うと、僕が待つつもりだったんですけど」
「そう? それはごめんなさい」
微笑む姿はとても穏やかで、荒事を担うはずの軍人とは思えない。
「スザクはいないんですか?」
待っているのは彼だとばかり思っていただけに、少し気になる。ライは歩きながら尋ねた。
「ええ。今日はロイドさんと出かけているわ」
だから入り口付近にトレーラーが無かったのか。スザクがいないとなると、緊張感が膨れ上がってくる。
1002Res/860.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。