651: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/01(木) 23:36:13.42 ID:5rFYbDODO
「凄い人気ですね」
「え? そ、そうかしら」
手を振り、笑みを返していたセシルが戸惑った表情になる。
「なんだか本当の教師みたいだ」
「……もう。大人をからかうんじゃありません」
頬を染めたセシルに連れられ、ライは研究棟に足を踏み入れた。厳重なセキュリティチェックをパスし、立哨中のガードマンに睨まれながら、中へと進んでいく。
案内されたのは研究室だった。隅々まで整頓され、先進的な設備が連なる様はここが軍関係の施設だという事を再認識させてくる。
丸椅子を勧められ、着席すると、対面にノート端末と書類の束を携えたセシルが座った。デスクには高性能の多機能モニターが備え付けられており、その電源が入れられる。
「昨日の検査なんだけど……」
前置きは無かった。セシルの顔が暗いところを見ると、余り良い結果ではない。
まるで患者に重い事実を告げる医者のようだ。
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