659: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/01(木) 23:54:44.71 ID:5rFYbDODO
再現シミュレーターが終わった後は機体データを<サザーランド>に変更し、基本的な機動テストを行った。ロイドと違って非常に丁寧な運行は、テスト一つでも人間性が現れるものなのだとライに思わせた。
一時間ほど<サザーランド>を動かした後、二度目の休憩が告げられた。
「素〜晴らしい!」
シミュレーター・マシンから降りると、特徴的な声が出迎えた。白衣を着た白髪の男性が、ニコニコと満面の笑みを浮かべている。ロイドだった。
今日は留守にしているとの事だったが、帰ってきてしまったらしい。
「うんうん。いいねぇ。こっちは射撃時のやつ? セシル君。これ、この間の狙撃データと照合しておいて」
「ろ、ロイドさん……」
セシルが凄く嫌そうな顔をしている。挨拶する間もなくまくし立てられたライは、困り者の上司と苦労人の部下のやり取りをぼんやりと見ているしかなかった。
「あ、ライ君。いらっしゃい」
「……どうも」
今ごろ挨拶されたライは、マイペースぶりに圧倒されながらも返事をする。セシルはぷりぷりと怒りながらも手早くデータを纏めてシミュレーター室を出て行った。
1002Res/860.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。