680: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:34:56.60 ID:h2uoLNaDO
「…………」
「私はね、カレン。こういう人生を送ってきたから、不運は信じても幸運は信じない事にしてるの」
カレンは反論出来なかった。
指摘された通りだ。彼が現れたのはまったくの偶然で、世話係になったのも同じく偶然。
シンジュクゲットーでテロに巻き込まれたのも偶然。ライが卓越した操縦技術を持っていたのも、偶然。そして、その彼は記憶喪失のために主体性がなく、カレンが頼めば<黒の騎士団>に加入してくれるかもしれない存在だ。
あまりにも都合が良い。客観的な立場の人間からすれば、不気味に思えるのも当然だろう。
実際、逆の立場ならカレンも同じ意見を持っていたに違いない。
『ライ……といったか。彼は今、ブリタニア軍からもアプローチを受けているんだろう?』
「……はい」
カレンが突然ライを推薦しようとした理由はそれだった。彼がブリタニア軍に入ってしまえば、今の関係は終わりとなってしまう。
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